娘たちのキルラキル
携帯から殴り書き。ネタバレ大量
キルラキル、初めのうちは訳のわからないアニメだなーと思っていたけどなんだかんだで最終回まで見てしまった。岡田斗司夫氏に「グレンラガンにドリフ合わせた感じ」とまで言われていたけど、最終回付近ではそのわけのわからなさを全面に押し出し、人間の素晴らしさ=わけのわからなさとまで言ってのけた。その開き直り方がとても心地よいアニメだった。
(あとマコちゃんが可愛い。結婚したい)
最終回までみて1番気になったのが母(羅暁)と3人の娘の関係だ。
皐月様は最初から最後まで実の母を殺してまで羅暁の野望をとめようとした。それも自分を押し殺し、四天王や流子だけでなく自分までも駒としてみる徹底ぶりだ。その憎しみの根源はやはり過去に家族を実験台にされたことだろう。幼いころから積み上げられた憎しみは母を殺すところまでいっていたのだ。そして皐月様は自我の形成に重要な幼い頃に復讐を誓ったからこそ、その矛を下ろすことは決してないのだろう。
一方その正反対をいくのが針目縫だ。彼女は羅暁に作られた子だが最終回まで羅暁のことを「お母さん」と呼ばずに「羅暁様」と呼んでいた。恐らく縫は羅暁を母としてではなく1人の絶対者として崇拝していたのだろう。だからこそ彼女に尽くし(勿論縫も生命繊維にみせられていたが)、彼女のために腕を千切られても神衣を縫い続けることができたのだろう。
しかし彼女はそんな絶対者の娘として、母親に1人の人間として認められたいという願望があった。だからこそ自分の命を落として母の着る神衣となり、その功績を認められた際に羅暁のことを「お母さん」と呼んだ。産まれてからずっとひとりぼっちだった縫は、母と一体化して初めて孤独を癒すことができたのかもしれない。縫には流子にとってのマコや皐月にとっての四天王のように親しい人間がいない。同じ目的を共にする鳳凰丸にさえ罵倒されている有様だ。だからこそ自分を作った母に認められて死にたかったのだろう。
そんな2人をよそに流子だけは娘らしく羅暁に振舞っている。彼女は自分が羅暁の娘であることを中盤まで知らなかったし、羅暁も殺したはずの娘が生きているとはしらなかった。にも関わらず流子は「行き過ぎた母を止める」と言い、最後には羅暁を許そうとし「一緒に帰ろう」とまで言ってのけた。間違った道を行く母を正しい方向に導こうとするその姿は立派な娘そのものだ。憎しみだけの皐月や崇拝するだけの縫とは一線を画する。
母というものを全く知らなかった流子にとって、たとえ羅暁であっても大事な母親だったのかもしれない。母親という存在に絶望しきっている皐月に比べ、幼少期に母を知らなかった流子は多少なりとも母のいる生活に憧れていたのかもしれない。また、流子が肯定する訳のわからない世界は、全ての人に生きる価値を与える世界ともいえる。だから流子には母を殺すという選択肢はなく、罪を償いながら生きて欲しいと思っていたのかもしれない。
羅暁についても書きたかったが疲れたから今回はここまで。とにかく面白いアニメだった。(そしてなによりマコちゃん可愛い。結婚したい)
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マコちゃんのねんどろいど発売決定しているらしくてうれしい。はよはよ。