くらはのサブカル置き場

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カタンにおける粘着行為の考察

こんばんは。堀江くらはです。
 
カタンというゲームは4人でやるには難しいゲームだ。ただでさえ4人で集まってボードゲームをやるのは難しいのに、ことカタンになると全員が楽しくプレイすることは困難になる。
 
初心者卓では皆が五里霧中で、適当に強そうな配置をし、ダイス運で勝負する。勝利が運の要素に左右されやすくなるが、だからこそ楽しい。
 
常に安定して勝ちを求めるプレイヤーにとってはこうした状況は望ましくない。僕を含めたハードゲーマー達はどんなサイコロの出目がでても勝とうとする。そういうプレイヤーの卓で、カタンは非常にナイーブなゲームになる。
 
また、様々なプレイヤーがごっちゃになる場合がある。これが1番厄介な場だ。上級者が無双するのはもちろん、上級者といえど初心者2人の変なプレーで死ぬ。
 
どの卓でも、カタンの楽しさと粘着行為は密接な関係にある。粘着とは、主に序盤~中盤に勝ち筋がなくなったプレーヤーが、勝ち筋をなくしたプレーヤーに勝たせないために行う所謂「嫌がらせ」である。
嫌がらせといっても、これはカタンの重要な要素の一つである。
 
初心者卓ではなんとなく突出したプレイヤーが粘着され死ぬ。粘着されたプレイヤーは面白くないだろう。そのため粘着は場の雰囲気を壊してしまい、あまりいい行為としては受け取られない(しかしこれは、正しい粘着とはいえない。これに関してはまた後日)。
初心者卓は運で勝負が決まるから、粘着は殆ど意味を持たないように見える。しかし忘れてはならないのが、初心者卓に限って勝ち筋を失った暇なプレイヤーがでてしまうことだ。早々にそうなったプレイヤーは暇で仕方が無いだろう。実はこの時、正しい粘着が必要になってくるが、それは後述する。
※勝ちを全く求めないプレイヤーなら、そんなのは気にしない。こういうプレイヤーだけの場が1番楽しいのかもしれないが、それが初心者であっても人間はどこかで勝利を求めるものだ。
 
これが勝ちを求めるプレイヤーの卓になると一変する。結論からいってしまえば、粘着は楽しさ=勝ち筋の確保のために必要なものになる。
これは誰か一人に粘着すれば、競争相手が一人死ぬ。ということではない。そういう粘着は粘着を返されるという形で返ってくる。そのため1人に対する粘着は自分の勝ち筋まで消してしまう。もちろんこれはトップを止めてはいけないとかそういう話ではない。トップは死なない程度に止めるのが理想だ。もし殺したプレイヤーがいたら、そいつは粘着され勝ち筋を失う。
 
負けが確定したプレイヤーがすることは、確定させたプレイヤー以外に勝たせることだ。極端な例だが他のプレイヤーに対し、木1枚と麦鉄全部の交換を行い勝たせたりする。そういう粘着が次のゲームから殺すという選択肢を無くすことに繋がり、全ての敵の勝ち筋が保証される代わりに、当然自分の勝ち筋も保障される。
 
粘着は積極的に行うものではない。あくまで自分が殺されないための抑止力である。
初心者卓では点差の開きが散見されるが、上級者卓だと少ないのは相手の勝ちを潰さないようにするのが原因の一つだろう。
 
初心者卓でも、点数が伸びなかった人がつまらないということはよくある。それを解消するには、粘着という保険が必要になる。しかし初心者にとって粘着はタブーである。この矛盾の中でカタンを詰まらないと感じるプレイヤーも多いだろう。
 
1番厄介なのは身内で実力の違う4人が集まった場合だ。勝ちを求めたいプレイヤーは粘着を保険として持っておきたいが、場の雰囲気を考えるとし辛い。かと言って死なないプレイヤーを出さないためには粘着という保険が必要になってくる。非常に難しい判断を上級者は迫られる。
 
単純な話だが、上級者は初心者に粘着の必要性を教えてやればこの問題は解決する。
繰り返すようだが粘着はただのプレッシャーに過ぎない。「みんなが楽しむための場を作るべき!」というなんともホノボノとした意見に言い換えることもできる。この綺麗な言い換えは粘着されるようなことを誰もしなければ意味を持つ。
 
じゃあ誰かが誰かを殺したら? 粘着して分からしてやるしかなくなる。打たない核兵器核兵器ではないが、Civガンジーみたく連発してはいけない! でも、正しいタイミングでは打たなければならない。上級者は打った後のケアまで考えなくてはいけない。人間関係まで壊れたら元も子もない。打てるがアフターフォローができる核、それが粘着なのだ。
 
以上のように、カタンで皆が楽しむにはどうしても粘着が必要になってくる。
しかし、粘着はあくまで保険であり、積極的に行ってはいけない。
 
また、正しい粘着というものもある。まだ勝ち筋が残っているのに粘着をしてはいけない。場の雰囲気を壊すし、勝ちを求めるプレイヤーだけの卓なら、次のゲームで制裁が入る。正しい粘着についてはまた後日書くことにする。
 
しかし、このカタンというゲーム、皆が楽しむのは本当に難しいと思う。
勝ち負けを考えず、ダイスを振っているだけで楽しい内が1番幸せなゲームなのかもしれない。
 
しかし、歴史に残るゲームなのは確かだし、その理由の一つにこういう奥深さも一役かっているのは間違いないだろう。
 

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オフ会に持っていくのには便利なカタン。あー、ボドゲオフ誘ってくりー。後明日ボドゲオフやります。詳細はツイッターで。